スカラ(4845)株主総会に行ってきた。

総会おじさんです。

今回はスカラの第31回定時株主総会に行ってきました。(17/9/25)

せっかく参加したので総会で得た材料や投資判断についてまとめてみました。

是非ご参考にして下さい。

この活動の目的などはこちら→株主総会で投資の幅を広げよう

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1.スカラってどんな会社? 

1.1.事業概要

以前はフュージョンパートナーという会社で、昨年末にスカラに商号変更してます。

ソフトブレーンを買収した事でちょこちょこ話題になっていたのでご存知の方も多いかも知れませんね。

「倫理的価値観を持つ」「社会的責任を全うする」「永続的に繁栄する」の3つを経営理念に掲げ、主にSaaS/ASP事業を展開している会社です。また、ソフトブレーン株式会社を完全連結子会社化した事によりeセールスマネージャー関連事業やフィールドマーケティング事業が加わりました。

特に3つ目の「永続的に繁栄する」ということから、投資家をしっかり意識している会社なのではないでしょうか。

SaaS/ASPとは?
Wikipediaによると、「SaaS(サース、Software as a Service)とは必要な機能を必要な分だけサービスとして利用できるようにしたソフトウェア(主にアプリケーションソフトウェア)もしくはその提供形態のこと」「ASP(Application Service Provider)とは、ネットワーク経由によってソフトウェアやソフトウェア稼働環境を提供する事業者・ビジネスモデルのこと」と記載されています。

スカラのSaaS/ASP事業の仕組みは、自社開発したソフトウェアをインターネットを経由して提供し、利用者から使用するソフトウェアの分の月額利用料を得るという形になっています。ユーザー側のメリットはソフトウェアの購入といった設備投資が不要になることで、スカラ側のメリットは月額料金を得るストック型なので安定した売り上げが見込めることです。

具体的なサービスは以下の通りです。

・サイト内検索サービス『i-search』

ユーザーが探している情報のキーワードを入力して検索するシステム。画像付きで見やすく、ユーザーを的確に誘導できる。ちなみに検索結果はスカラ側のサーバーから表示される。サイト内検索エンジンでシェア1位。

平成29年6月期 事業説明資料より

・FAQシステム『i-ask』

「よくある質問と回答」をあらかじめ企業サイト内に登録しておくことで、ユーザーの自己解決を可能にするシステム。FAQシステムでシェア2位。(シェア1位は先日行ったオウケイウェイヴ)

平成29年6月期 事業説明資料より

・バーチャルアシスタンス『i-assist』

独自開発の言語処理エンジンを利用して、サイト利用者の会話感覚の質問に対し、問い合わせ内容を理解し自動で回答するサービス。

・Webチャットシステム『i-livechat』

サイト利用者の質問に対し、企業のオペレーターとリアルタイムでコミュニケーションがとれるチャットサービス。

・その他

他にも多様なサービスがあります。

平成29年6月期 事業説明資料より

1.2.業績推移

会社四季報等によると、11/6月期以降は売上高は平均10%以上、営業利益は平均20%以上の右肩上がりを続けており、さらにソフトブレーン株式会社を完全連結子会社化した事により17/6月期は大幅な増収増益となっています。

18/6月期については、売上高12,600百万円(前期比18.2%増)営業利益1,710百万円(前期比54.5%減)の見込みです。営業利益については、Non-GAAP指標に基づくと23.1%増の見込みとなります。

スカラHPより

2.総会について

2.1.主な内容

報告事項の主な内容は以下の通りです。

・ソフトブレーン株式会社を完全連結子会社化した事により売上収益10,663百万円(前期比295.8%増)営業利益3,736百万円(前期比505.7%増)税引前利益3,728百万円(前期比211.7%増)当期利益3,382百万円(前期比308.3%増)親会社の所有者に帰属する当期利益2,987百万円(前期比260.7%増)の大幅な増収増益となった。

・Non-GAAP指標においては、売上収益10,663百万円(前期比295.8%増)営業利益1,389百万円(前期比125.2%増)税引前利益1,381百万円(前期比106.8%増)当期利益946百万円(前期比104.3%増)親会社の所有者に帰属する当期利益552百万円(前期比19.2%増)となった。

Non-GAAP指標とは?
GAAP(一般に公正妥当と認められる会計原則)に基づかない財務指標のこと。簡単に言えば、為替変動や一時的コストを除外した指標のこと。

・SaaS/ASP事業については売上収益2,807百万円(前期比4.2%増)だったが、一時的な売上収益が大きい案件に対する外注費が増加したため利益は110百万円(前期比82.1%減)となった。今後は月額売上のストック収益をより充実させ、成長を図る事に注力する。

・Non-GAAP指標に基づく次期見通しは、売上収益12,600百万円(前期比18.2%増)営業利益1,710百万円(前期比23.1%増)税引前利益1,710百万円(前期比23.7%増)当期利益1,180百万円(前期比24.6%増)親会社の所有者に帰属する当期利益720百万円(前期比30.3%増)とする。

詳細は第31回定時株主総会招集通知をご覧下さい。

決議事項については全て可決でした。

事業説明会が総会後に開催されました。主な内容は以下の通りです。

・今後の取り組みについて、サービスラインナップの充実とBtoC事業の展開をする。

・サービスラインナップの充実について、バーチャルアシスタンス『i-assist』やWebチャットシステム『i-livechat』を展開していく。

・BtoC事業の展開について、『ソーシャルギフトサービス』の提供や『ECサイト』の運営を開始した。

・基本的には配当性向50%を目標に利益還元をしていく。特に連続増配にはこだわっていきたい。

・今後はM&Aや事業提携を積極的に活用しながら、事業拡大・新事業開拓を進めて行く。

2.2.質疑応答

<株主総会での質問>

質問:商号変更の理由は?

回答:子会社が別々の名前だとグループとして認知されない。なので「スカラ」を付けるようにした。聞きやすい名前が良いと思い「スカラ」にした。

質問:M&Aを考えると配当金は減らした方がいいのでは?

回答:企業価値も株主価値も上げたいと思っている。会社が大きくなればいいという訳ではいので、配当もしっかり行っていく。

質問:スカラのロゴは商標登録されている?

回答:してます。

質問:事業報告はスライドでやらないのか?

回答:意見を参考にします。

質問:ソフトブレーンと本業とのシナジーは?

回答:なぜ取得したかというと、有望な株であり割安だったから。今の時点では経済的な連結のみ。お互いに得意分野を伸ばしていく。これ以上の回答はインサイダー等の問題もあるので控えさせていただく。

質問:将来どういう会社にしたいか?

回答:東証一部は夢の第一歩。色々な投資をしていきたい。自分達で作り自分達で売り自分達でサポートしそこからさらに新しいサービスを作る土台はできた。これからはSaaS/ASPだけでなくIT企業の枠を超えて幅広く展開していく。圧倒的な右肩上がりの成長を目指す。BtoBだけでなくBtoCも考えている。価値があるものを価値が分かる人へ提供する。価値があるものを広めるためのマーケティング、金融支援、コンサルなどにも力を入れる。5年~10年の間に達成したい。

質問:外国との提携は?

回答:海外展開を行い、独自技術を広めたい。

質問:田村会長と島津取締役の今後は?

回答:田村会長は顧問、島津会取締役は特になし。私自身、このグループの知識・経験は十分に持っている。基本的には6人でやっていく。あくまでもアドバイスの役割。

<事業説明会での質問>

質問:ソフトブレーンのノウハウや技術を取り入れたサービスは?

回答:それぞれが独立しているので、連結しているサービスはない。

質問:今後は取り入れる?

回答:今のところ未定です。

質問:既存サービスのシェア1位を狙っているのか?

回答:基本的には狙っているが、それが目的ではない。取っ掛かりのサービスをまず使ってもらい、そこから他のコンテンツだったりまだ無いサービスに繋げていく。

質問:ECサイトについて

回答:これから展開していくための足掛かり。現時点で収益化できている。ここからどうやって規模を大きくするかという段階。

2.3.注目材料

『配当について』

企業価値も株主価値も両方上げたいとのことでした。

ちなみに次期配当予想は20円なので総額は337百万円(次期利益予想720百万円)。配当性向は50%近くあり、出し過ぎなのではないかと私は思います。ソフトブレーンを買収したように今後もM&Aを中心に事業拡大していくのなら、手元に残しておいても良さそうな気がします。まあ、ソフトブレーン買収時も数十億の借入で賄ったみたいなので、借りる事ができるなら問題無いのでしょう。

『今後の目標』

自分達で作ったものを自分達で売り自分達でサポートしそこからさらに新しいサービスを作る土台はできた。これからはSaaS/ASPだけでなくIT企業の枠を超えて幅広く展開していく。圧倒的な右肩上がりの成長を目指す。BtoBだけでなくBtoCも考えている。価値があるものを価値が分かる人へ提供する。価値があるものを広めるためのマーケティング、金融支援、コンサルなどにも力を入れる。5年~10年の間に達成したいとのことでした。(上手くまとめられませんでした・・)

この部分の説明が一番熱がこもっているように感じました。この話で出てきた『今後力を入れていく事』は、買収したソフトブレーンがまさに手掛けている事です(下記図参照)。先の質疑応答での回答のように現時点ではそれぞれが独立していて協業している部分は無いとの事でしたが、今後はソフトブレーンのノウハウを活かせるのなら目標達成も十分あり得るのではないでしょうか。

ソフトブレーンHPより

2.4.お土産

お土産はヨックモックのお菓子でした。とても美味しかったです。

3.投資判断は?

3.1.株価水準

株価:800円(9/25終値)
EPS:42.64円、BPS:350.47円、配当:20円
PER:18.76倍、PBR:2.28倍、配当利回り:2.5%
ROE:12.17%、ROA:4.82%
※EPS等は会社予想を参照

指標面では特に割高感や割安感は無いように思います。

3.2.成長性

既存事業に関しては、子会社化したソフトブレーンとの具体的なシナジーがまだ分からないので何とも言えませんが、説明を聞いた感じだと、今後やろうとしている事にソフトブレーンのノウハウを活用する事は間違いなさそうです。

また、会社の方向性としては圧倒的な右肩上がりの成長を目指しているようです。ソフトブレーンを買収したように、事業拡大のためのM&A等を今後も積極的に行うようなら成長の可能性は十分にあるかと思います。

ただし、配当性向50%と高く目標設定している点については、成長性を考えると少し気がかりです。

3.3.まとめ

・株価水準は割高でも割安でもなさそう。
・既存事業に関してはソフトブレーンとのシナジーが上手く出てくれば成長の余地がありそう。
・会社の方向性として事業拡大のためにM&A等を積極的に活用していく見通し。
・配当性向50%を目標に利益還元する見通し。

成長性に関してはまだよく分からない部分が多く、期待するには十分では無いように思います。ソフトブレーンを買収したように「必要な技術は買う」というスタンスで今後も進んでいくのであれば成長の可能性も十分にあるように思います。また、配当を重視するあまり成長が鈍化する可能性はあります。株価に関しては成長期待を織り込んでいる訳では無さそうですので、保有してみても面白いかもしれません。


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