アイリッジ(3917)の株主総会に行ってきた。

総会おじさんです。

今回はアイリッジの第9回定時株主総会に行ってきました。(2017/10/25)

せっかく参加したので総会内容や投資判断についてまとめてみました。

是非ご参考にして下さい。

この活動の目的などはこちら→株主総会で投資の幅を広げよう

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1. アイリッジってどんな会社? 

1.1.事業概要

位置連動型プッシュ通知ASP『popinfo』というO2Oソリューションを提供している会社です。popinfoの他、O2Oアプリの企画・開発、O2Oマーケティングを提供しています。

O2O(オー・ツー・オー)とは?
オンライン to オフラインの事で、消費者にインターネット(オンライン)上のWebサイトやアプリを通じて情報を提供し、実店舗(オフライン)への集客や販売促進につなげる事。例えば、「店に近づいたら自動でクーポンが発行される」「来店したら自動でポイントが付与される」といったサービスがある。

<popinfo>
popinfoとは、スマートフォン向け位置連動対応のプッシュ型情報配信サービスの事で、例えば、ユーザーが店に近づいた事を位置情報により認識し、その店のクーポンや情報をスマホの待ち受け画面にプッシュ通知という形で配信するサービスです。
2017年9月時点で、popinfo利用ユーザー数は延べ7,000万ユーザーを突破し、17/7期では年間2,200万ユーザー増加しており、順調に拡大しています。

アイリッジHPより

<O2Oアプリの企画・開発>
popinfoを導入するには、顧客のアプリに組み込む必要があります。そのためのアプリの企画・開発を行っています。その導入方法は二通りあり、新規にアプリ開発を行い同時に導入する方法と既存のアプリに機能追加導入する方法があります。

<O2Oマーケティング>
行動解析、アナリティクス、エンタメモジュールといった機能追加など、継続的な支援を行っています。

※アイリッジHPより

1.2.業績推移

17/7月期は、売上高1,493,352千円(前期比21.4%増)営業利益210,773千円(前期比54.0%増)経常利益211,539千円(前期比53.9%増)当期純利益151,558千円(前期比64.4%増)でした。

18/7月期予想は、売上高2,000,000千円(前期比33.9%増)営業利益260,000千円(前期比23.4%増)経常利益260,000千円(前期比22.9%増)当期純利益182,000千円(前期比20.1%増)となっています。

過去からの推移を見ても、急速に成長している事が分かります。

※アイリッジHPより

2.総会について

2.1.主な内容

報告事項の主な内容は以下の通りです。

・17/7月期の業績は、売上高1,493,352千円(前期比21.4%増)営業利益210,773千円(前期比54.0%増)経常利益211,539千円(前期比53.9%増)当期純利益151,558千円(前期比64.4%増)。popinfoを搭載したスマホアプリの利用ユーザーは延べ6,500万ユーザーを超え順調に推移し、既存取引先の継続支援や新規受注の両面から顧客層の拡大が進んでいる状況。

・O2Oの販売実績を月額報酬とアプリ開発・コンサルに区分すると、月額報酬の販売高484,896千円(構成比32.5%)、アプリ開発・コンサルの販売高は1,008,456千円(構成比67.5%)となった。また、この構成比はしばらく続く見込み。

・今後は、O2O事業の進化、新規事業・サービスを創出・育成、M&Aといった事に重点的に取り組み、収益基盤の拡大・多様化により成長を目指す。

詳細は第9回定時株主総会招集ご通知をご覧下さい。

議案は全て可決。

経営説明会が総会後に開催されました。主な内容は以下の通りです。

・O2Oは集客や販促の事だが、本質的には「B(企業)からC(ユーザー)へ伝えたい情報を伝える手伝いをする事」。そういったニーズも含めて多様な形でO2Oサービスを展開する。

・O2Oアプリが浸透し定着してきた。顧客の「もっと有効に使いたい」という要望に応えるため、効果測定やフィードバックの機能整備、サービス提供範囲の拡大など、O2O事業を進化させる

・中期的な方向性として、現在のスマホ領域から、より高い効果の提供によりデジタル全体の領域に拡大する。

・新規事業・サービスとして、電子地域通貨プラットフォーム「MoneyEasy」とpopinfo位置情報を活用した行動解析ソリューション「ジオリーチ」に取り組んでいる。「MoneyEasy」については飛騨信用組合との「さるぼぼコイン」実証実験を行っており、11月より商用化開始予定。他にも社内で企業内電子通貨「オフィスコイン」の実証実験を行っている。「ジオリーチ」については8月より1号案件スタート。

・18/7月期業績予想は、売上高2,000,000千円(前期比33.9%増)営業利益260,000千円(前期比23.4%増)経常利益260,000千円(前期比22.9%増)当期純利益182,000千円(前期比20.1%増)。

詳細は2017年経営説明会資料をご覧下さい。

また、総会と経営説明会の間の休憩時間にVTRが流され、オフィスの様子や社内イベントの様子などが紹介されていました。ちょっと気になったのが、「四半期ごとにMVPの表彰」が行われる事です。私も表彰されてみたいです(笑)

2.2.質疑応答

<株主総会での質問>

質問:現預金が多すぎではないか?

回答:M&A等でしっかり有効に使えるように検討している。

質問:受取利息が少ないがどうなっている?

回答:現預金は普通預金に預けている。M&A等に機動的に使いたいためそうしている。

質問:配当方針について

回答:事業を成長させることが最も還元できると考えている。今後しっかり考えていく。

<経営説明会での質問>

質問:セキュリティの問題は?位置情報の悪用は?

回答:まずユーザーの許諾をしっかりとる。より高度な位置情報の方がより価値が高い。個人情報で無い部分でも統計手的な分析には使える。

質問:介護や福祉の部分でも利用できないのか?

回答:得意分野は企業のマーケティング支援。まずはそこから入っている。使い方の広がりは今後とも検討する。

質問:さるぼぼコインの収益の見込みは?

回答:新事業全体で、1億円程度の売り上げを考えている。

質問:競合について(数名から質問がありましたのでまとめてます)

回答:popinfoはGPSを検知する・Bluetoothを検知する・プッシュ通知を出す技術といったものに分解され、単体でみればいるが、トータルで見ると目立った競合は無く、優位性は保てている。大手企業のアプリ開発で見れば、大手広告代理店が競合となる場合もある。プッシュ通知自体の競合は5~6社ある。アプリ開発+プッシュ通知や分析+プッシュ通知といった会社はあるが、位置連動+プッシュ通知は今の所無い。

質問:海外展開のターゲットは?

回答:海外も考えているが、国内も伸びているのでまずは国内に注力する。

質問:何故第一人者になれたのか?

回答:先行優位性があった。位置情報を処理するのは難しい領域だった。いち早く参入したため、そこができた。

質問:単価は?市場規模は?

回答:例えば、一人当たり10個のアプリを持ったとすれば12億ユーザーになる。ライセンス料はユーザー数に応じた階段型の従量制。

質問:popinfoを取り入れている企業数やアプリ数は?

回答:企業数は100程度、アプリ数は300程度。

質問:M&Aの対象会社は?

回答:幅広く検討している。成長につながるものを検討している。外注先の会社を買って利益率を上げる、サービスしている会社を買って売上を上げるという二つの視点がある。

質問:地域通貨について

回答:キャッシュレス社会が浸透すると考えている。得意なスマホを使ったキャッシュレスを進める。

質問:こと消費に伴うサービスはやっているか?

回答:フットサルチームに対する取り組みはやっている。阪急阪神グループのお出掛けアプリで甲子園の集客などを支援している。今後増えると思っている。

質問:食べログといったアプリとの連携は?

回答:これから提携できればいいと思っている。

質問:MUFGコインについて

回答:広い意味では競合。O2Oを活かして競合にはならない領域でやる。

2.3.注目材料

『競合について』

位置連動+プッシュ通知というトータルで見れば今の所無く、優位性を保てているということでした。

『収益モデルについて』

popinfoの企業から受け取るライセンス料は、ユーザー数に連動した階段型従量制となっているという事でした。

『市場規模について』

もし日本国内で一人当たり10個のサービス搭載アプリを持っていれば、12億ユーザーになるという事でした。つまり、ある意味無限という事でしょうか?

『M&Aについて』

現預金はM&A等に機動的に使いたいため普通預金に預けているという事でした。近い内に何らかの動きがあるかもしれませんね。

2.4.お土産

お土産はありませんでした。

3.投資判断は?

3.1.株価水準

株価:1,918円(10/25終値)
EPS:32.89円、BPS:189.64円、配当:0円
PER:58.32倍、PBR:10.11倍、配当利回り:0%
ROE:17.34%、ROA:13.82%
※EPS等は会社予想を参照

高い成長が期待されているので、PER約58倍、PBR約10倍とかなり高い数値になっています。が、上場当初(15/7月)はPER100倍以上PBR20倍以上と今よりも更に高水準でした。そこから見れば大分落ち着いている水準ではあると思います。

かなり適当に計算してみます。

<前提条件>
・ライセンス料といった売上とアプリ開発やコンサルの売上比率が変わらない(3:7)
・法人実効税率35%(よく分からないですが・・)
・営業利益率10%
・17/7月期の平均ユーザーが約6,000万(売上約4.8億円)
・毎年ユーザーが2,000万増える

ユーザーが2,000万増える毎にEPSは6.3円増加。
売上高=1.6億円÷3×10≒5.3億円
営業利益=5.3億円×10%≒0.53億円
純利益=0.53億円×65%≒0.35億円(EPS約6.3円)

10年後にユーザーが26,000万となった場合はEPS約90円となり、現在の株価で計算するとPERは約20倍程度になります。また、利益分を配当等に回さなかった場合のPBRは約2.5倍程度となります。

かなり適当な考えではありますが、ここ2年の成長で推移した場合は10年後でやっと平均的な数値に落ち着くといった水準に現在はあるようです。

3.2.成長性

・popinfoというサービスで見れば今の所競合は無く優位性を保てている。
・スマホ領域に留まらず、中期的にはデジタル全体の領域まで拡大していく。
・popinfoを入り口にして様々なサービスへの展開。
B(企業)からC(ユーザー)へ伝えたい情報を伝える需要はたくさんある。

総括すると、成長余力は十分にあるように思います。

3.3.まとめ

成長性の面ではかなり期待できそうですし、もし今以上の成長が実現できれば現在の株価水準でも割高感は無いかと思います。経営者自身も会社の成長を念頭に置いている印象を受けた事もあり、とても魅力がある会社だなと私は思いました。


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