VOYAGE GROUP(3688)株主総会に行ってきた。

総会おじさんです。

今回はVOYAGE GROUP(ボヤージュグループ)の第19回定時株主総会に行ってきました。(2017/12/9)

せっかく参加したので総会で得た材料や投資判断についてまとめてみました。

是非ご参考にして下さい。

この活動の目的などはこちら→株主総会で投資の幅を広げよう

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1.VOYAGE GROUPってどんな会社? 

1.1.事業概要

VOYAGE GROUPは『360°スゴイ』を経営理念に掲げ、インターネット広告の仲介やポイントメディアの運営を行っている会社です。

VORAGE GROUPホームページより

主な事業は以下の通りです。

<アドプラットフォーム事業>
広告主とメディアを繋ぐプラットフォームビジネスです。主に広告主向けにプロモーションの最適化をはかるDSP(デマンドサイドプラットフォーム)である『Zucks』、メディア向けに広告配信の最適化をはかるSSP(サプライサイドプラットフォーム)である『fluct』を提供しています。また、17年9月期からは『CMerTV』を連結子会社化し、動画広告の提供も行っています。

平成29年9月期通期決算説明資料より

<ポイントメディア事業>
ネットショッピングやアンケートなどで現金や電子マネーに交換できるポイントが貰えるポイントサイト『ECナビ』、調査ニーズに合った最適な回答対象者を選出しアンケート調査を行い回答者にポイントを付与するサイト『リサーチパネル』、各社の独自ポイントをPeXポイントや他社ポイント、ギフト券、現金などに交換できる『PeX』を提供しています。

※各ホームページより

<インキュベーション事業>
第三の柱となる事業の育成を行っています。HR領域として新卒採用支援事業、EC領域として単品通販事業・家事支援サービスのネット販売事業、FinTech領域としてFinTech関連のファンドの運営を重点的に行っています。

1.2.業績推移

創業以来、18年連続の増収となっています。上場後を見ると平均で20%近い成長をしており、順調に規模を拡大している事が分かります。

ただ、営業利益については増減を繰り返しています。直近でも営業利益は15/9月期をピークに減少していますが、現在は先行投資の期間のため減少しているそうです。また、利益が減少している時期はいずれも先行投資を行っている期間だそうです。今回の先行投資期間は18/9月期までという事ですので、これからは利益の伸びもあるかもしれません。

平成29年9月期通期決算説明資料より

2.総会について

2.1.主な内容

報告事項の主な内容は以下の通りです。

・株主に会社の事を知ってもらう取り組みとして、開催場所をホテル→本社に、開催日時を平日→土曜に変更させてもらった。

・17/9月期の業績は、売上高25,895百万円(前期比24.2%増)営業利益1,806百万円(前期比5.0%増)経常利益1,861百万円(前期比49.4%増)親会社に帰属する当期純利益1,161百万円(前期比58.7%増)だった。

・創業以来18期連続の増収となった。

VOYAGEのアドプラットフォームは勝ち残れるプラットフォームになりつつあると考えている。今後も開発力強化等での競争力強化やシェア拡大を進めて行く。

詳細は第19回定時株主総会招集ご通知をご覧下さい。

決議事項については全て可決でした。

事業説明会が総会後に開催されました。主な内容は以下の通りです。

・現在は3回目の投資の時期と位置付けている。

・働きがいのある会社ランキングで3年連続一位。

・アドプラットフォーム事業が好調で売り上げの7割を占めるまで成長(上場時は4割程度だった)。特にDSPの成長が大きい。

・中期経営目標を、2020年9月期の時点で売上高420億円、営業利益30億円、純利益18億円、配当性向20%に設定。それ以降の成長のベースを作る上でも確実に達成したい

・2018年9月期までを先行投資期間としている。

・18/9月期の業績予想は、売上高30,000百万円(前期比15.9%増)営業利益1,200百万円(前期比33.6%減)経常利益1,200百万円(前期比35.6%減)親会社に帰属する当期純利益700百万円(前期比39.7%減)。減益予想だが配当は据え置き。

・自己株取得は開示の通り、5億円を上限に実施し、取得後は全て消却予定。

・今期も株主向けに会社見学会を行い、会社をより知ってもらう取り組みを行っていく。

詳細は平成29年9月期通期決算説明資料をご覧下さい。

また、説明会の最初に各役員の紹介があり、それぞれの方が担当事業の状況や抱負といったご挨拶がありました。事業説明会は社長のみといった会社も多い中で、常勤取締役が全員出席しさらに一言挨拶するというのはとても珍しく、好印象を受けました。

※録音等はしていないので聞き間違いや漏れなども多々ありますのでご了承下さい。

2.2.質疑応答

<株主総会での質問>

質問:CMerTVの連結による売上高や利益の増分はどのくらい?
回答:個別の子会社の数字については開示していないが、ざっくり言うと、売上10億円くらいで利益の貢献度はほとんど無い。

質問:役員の兼任についてのメリットは?特に永岡取締役について。
回答:ほとんどは出資先の会社。永岡取締役の豊証券については上場前から社外取締役をに就いている。資本市場との関わりだったり、業態の異なる分野での知見を得ている。

質問:7月の株価の動きについて。
回答:上期は当初予想を上回るペースで推移したが、下期は当初予想通りに着地する見通しとなった事によるものと考えている。一部のメディアとの取引を停止した事を受けて、下期の伸びが鈍化した。

質問:人材採用と定着の取り組みは?
回答:新卒採用については複数のインターンシップを提供して会社を知ってもらう取り組みをしている。中途については社員の知人を誘ってもらうといった取り組みをしている。定着させるには機会を多く提供する事が重要であると考えている。その中で、不満や要望のヒアリングしたり、個別の対応をする取り組みをしている。

質問:時間外勤務の状況や離職率は?
回答:詳細は控えるが、上場前に比べるとかなり少なくなったと体感している。21時以降に残っている社員は10%程度。離職率は10%くらいで、IT業界の平均値と同じくらい。8~10%くらいが適切と考えている。

質問:ドゥ・ハウスとの連携について。
回答:主にポイントメディアとの連携。モラタメ・テンタメといったサービスとECナビとの連携。ECナビの顧客を送客している。他にもリサーチについても連携している。

質問:新事業について。HR・EC・FinTechについて。
回答:HRはサポーターズ、ECはゼノシスやVOYAGE NEXUS、FinTechはFinTechに特化したファンドの運営。HRは20名程度、ECは数名、FinTechは未着手。2020年を中長期とすれば、アドプラットフォーム事業を伸ばす。2025~2030年を中長期とすれば、この3つのいずれかが柱となるように取り組む。

質問:社員の男女比は?今後の女性採用や外国人採用は?
回答:詳細は手元にないが、おおよそ7:3くらい。アルバイトや派遣については6:4くらい。外国人は現時点で3~4名。業務を進める上では性別・国籍は問わず、採用の結果として増える事もある。

<事業説明会での質問>

質問:中期経営計画の達成の自信は?
回答:あります。

質問:19年9月期は?
回答:先行投資は今期まで。今期が営業利益の底として、来期以降は成長させていきたい。

質問:営業利益率は先行投資終了後に改善するのか?
回答:改善する可能性はあるが、7%くらいに落ち着くと考えている。2020年以降について、例えばインキュベーション事業などの利益率が高い事業が伸びれば、それ以上になる可能性もある。

質問:ITP問題の影響は?
回答:ITP問題とは、新バージョンのiosのブラウザsafariにおいてcookieの利用の仕方が変わったため広告配信に影響を受ける事。体感として、ファンコミュニケーションズ程は無いと思っている。アフィリエイトの部分が影響が大きい。影響も含めて今期予想を出している。

質問:優待について。ギフピーは手間。他の選択肢を増やせないか?
回答:優待は会社のサービスを知ってもらう一貫と考えている。今後もより会社をしってもらうため見直しを含めて検討する。

質問:ポイントメディア事業のスマホ対応の遅れについて。
回答:コツコツとポイントを貯めるユーザーをターゲットにしてきたが、一気に大量ポイントを獲得したいユーザーが増えてきた。ターゲットに対する戦略の変更が遅れた。以前からやっていたPCの部分を守りながらスマホをやっていく中で中途半端になってしまった。よりスマホ向けのサービスに構造改革する。

質問:株価対策について。
回答:直近では、自己株買いや増配といった株主還元。四半期に一度、機関投資家やアナリストに対して説明会を設けている。会社を知ってもらい、買いたいと思う人を増やす事が株価対策に繋がると考えている。

質問:アドプラットフォームのシェア。
回答:SSPについては20~30%。ウェブブラウザを中心にシェアを取ってきたので、今後はアプリについて他社のシェアを獲得していきたい。それ以外は10~20%。30%くらいを目標にやっていきたい。

※録音等はしていないので聞き間違いや漏れなども多々ありますのでご了承下さい。

2.3.注目材料

『株主に対して』
質疑応答であった「会社を知ってもらい、買いたいと思う人を増やす事が株価対策に繋がると考えている」という言葉からも、とても株主を大切に考えている印象を強く受けました。

『ITP問題の影響』
アフィリエイトが軸では無いので影響は軽微とのことでした。

『業績について』
先行投資期間は今期までで、来期以降はしっかり利益を成長させていきたいとの事でした。

2.4.お土産

お土産は卓上カレンダーでした。丁度欲しかったので、有難いです(笑)

3.投資判断は?

3.1.株価水準

株価:1,425円(12/8終値)
EPS:58.40円、BPS:644.62円、配当:15円
PER:24.40倍、PBR:2.21倍、配当利回り:1.05%
ROE:9.06%、ROA:4.44%
※EPS等は会社予想を参照

現時点では割高でも割安でも無さそうですが、中期経営計画の数値である純利益18億円(EPS150.17円)を考えると、まだまだ計画達成が織り込まれていないように思います。

3.2.成長性

売上高の7割を占める主力のアドプラットフォーム事業が順調に拡大しており、14年9月期から17年9月期まで毎年約30%増と市場の成長以上に高い成長を示しています。また、今後急速に成長すると予想されている動画広告市場にも参入しています。中期経営計画ではこのアドプラットフォーム事業を伸ばす事で達成するとの事でしたので、当面の成長性は十分にあるように思います。

ただ、ポイントメディア事業で苦戦している事や第三の柱となる事業がまだ開拓中となっている事から、インターネット広告市場が伸び悩んだ場合にはそれに伴い成長が鈍化してしまう可能性があります

平成29年9月期通期決算説明資料より

3.3.まとめ

・株価には中期経営計画の達成が織り込まれていないように思える。
・アドプラットフォーム事業は市場の成長以上の伸びを示している。
・他事業の成長性はあまり感じられず、現時点ではインターネット広告市場の成長次第。
・株主重視を前面に押し出している。
個人的には会社の雰囲気や経営陣の印象がとても良い

以上から考えると、中期経営計画の達成を期待して保有し、その間に他事業の成長性を判断していくのが良さそうに思います。また、株主重視の姿勢や会社や経営陣の印象が良いので、そういう面で投資してみるのも面白いかもしれません。


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