アクセルマーク(3624)株主総会に行ってきた。

総会おじさんです。

今回はアクセルマークの第25回定時株主総会に行ってきました。(2017/12/19)

せっかく参加したので総会で得た材料や投資判断についてまとめてみました。

是非ご参考にして下さい。

この活動の目的などはこちら→株主総会で投資の幅を広げよう

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1.アクセルマークってどんな会社? 

1.1.事業概要

アクセルマークは、「”楽しい”で世界をつなぐ」という経営理念のもと、『ワールドクロスサーガ』などのモバイルゲーム事業や『ADroute』などのアドネットワーク広告事業を展開している会社です。他にも、最近では『coscrea(コスクレア)』というコスプレ衣装の制作サービスも提供しています。

主な事業は以下の通りです。

<ゲーム事業>
現在運営しているゲームは、『キングダムー英雄の系譜ー』『ワールドクロスサーガー時と少女と鏡の扉ー』『ディアホライゾン』の3タイトルで、『キングダム』はDeNAとの協業、『ディアホライゾン』はスクウェア・エニックスとの協業となっています。
現在開発中のタイトルには『幽遊白書100%本気バトル』(KLabと協業)や『終幕彼女』(自社オリジナル)があります。
協業という形を取る事で、リスクを抑えた開発・運営をしています。(その分リターンも低い)

<広告事業>
・『ADroute(アドルート)』
広告主から出稿された広告を媒体主のサイト・アプリにマッチングさせて配信するサービス(アドネットワーク)を提供しています。

・『BRAND SCREEN(ブランドスクリーン)』
『ADroute』のサービスの一つで、スマホ向けリッチ広告の製作を行っています。

・『TRADING DESK(トレーディングデスク)』
広告運用のプロによる広告運用代行サービスです。近年、「運用をお願いしたい」という需要が高まってきた背景があり、提供を始めたそうです。

<and Experience事業>
・『coscrea(コスクレア)』
衣装制作サービスで、主にコスプレ衣装の制作が中心となっているようです。アニメイベントの主催者からの需要が多いそうです。

・『くじコレ』
よくコンビニなどで見かけるキャラクターくじのオンライン版です。

『.yell plus』
有名人応援アプリです。DMM.comより譲渡されました。
簡単にシステムを紹介すると、地下アイドルやコスプレイヤーといった人(有名人に限らず)が写真やコメントなどを投稿しており、ユーザーは応援したい投稿者に対して「エール」を送る事ができます。簡単に言えばオンラインで投げ銭ができるサービスです。投稿者には「エール」に応じて収入が得られたり、雑誌に載る権利が得られたりします。「エール」(ゲームだとスタミナ)は時間の経過とともに回復しますが、課金する事でより多くの「エール」を使えるようになります。
モデルとしてはゲームと似ており、ゲーム事業のノウハウが活かせるサービスとなっているようです。

1.2.業績推移

過去5年を見ると、売上高の成長はしておらず、ここ3年程は赤字となっています。

スマホシフトに完全に出遅れた事が原因とみられ、16/9月期には上場時に主力だったコンテンツ事業を売却するに至るなど、厳しい経営状況となっています。

また、18/9月期第1Qは売上高620百万円、営業損失115百万円、経常損失118百万円、当期純損失118百万円を予定しています。

2.総会について

2.1.主な内容

報告事項の主な内容は以下の通りです。

・17/9月期の業績は、売上高3,308,250千円(前期比3.4%増)営業損失254,020千円(前年は営業損失377,240千円)経常損失272,223千円(前年は経常損失385,160千円)親会社に帰属する当期純損失316,318千円(前年は当期純損失458,980千円)となった。

・ゲーム事業については増収損失縮小、広告事業については増収増益となった。

・18/9月期は、ゲーム事業では複数のゲームタイトルがリリースを控えており、新規事業では複数のサービスを開始し、順次収益化に向けた取り組みを行い、現況の改善及び解消に努める。

詳細は第25回定時株主総会招集ご通知をご覧下さい。

決議事項については全て可決でした。

事業説明会が総会後に開催されました。主な内容は以下の通りです。

・ゲーム事業、広告事業に加え、体験を通じたファンとのより深い関係を構築するand Experience事業を開始。

・上場時はガラケーコンテンツ(着メロや着うた)が主力だったがスマホシフトに苦戦した。さらに、好調だったモバイルゲームをブラウザでできるサービスもアプリ化の流れに出遅れた。

・配当については、安定的な収益確保ができた時点で復配を目指す。

・各事業のマーケットには大手が多く、規模で戦う事は現在は考えていない。当面はROI重視で着実に収益を上げる

・17/9月期は売上高が微増ではあるが、16/9月期にはコンテンツ事業が含まれていた事を考えると、しっかり伸ばせたと思っている。

・キングダムは1000日記念のイベントを行うなど、ロングヒットしている。ワールドクロスサーガは運営を縮小均衡の体制にしていく。

・開発中のタイトルは3つ。『幽遊白書100%本気バトル』は公式サイトオープン、『終末彼女』は自社オリジナル。

・配信中が3タイトルで開発中が3タイトルで、投資過多の認識を持っている。

・運用代行の需要が高まった事、ADruteでの運用ノウハウがある事により、運用代行サービスTRADING DESKを開始。手応えあり。

・coscreaは当初はBtoCで始めたが、BtoBの需要が思いのほかあったため、今後注力する。

・.yell plusはユーザーが有名人に課金するモデル。ゲームと似ている部分もあるため、ノウハウが活かせると思い譲り受けた。

・18/9月期第1Qは売上高620百万円、営業損失115百万円、経常損失118百万円、当期純損失118百万円を予定している。

詳細は平成29年9月期 決算説明会資料をご覧下さい。

※録音等はしていないので聞き間違いや漏れなども多々ありますのでご了承下さい。

2.2.質疑応答

<株主総会での質問>

特になし。(議案が役員の選任のみだった事や、総会後に事業説明会の開催が予定されていたためだと思います。)

<事業説明会での質問>

質問:協業のタイトルの売り上げの配分は?
回答:非開示。一般的にはリスクをどれだけ負うかによってリターンが変わる。例えばディアホライゾンはローリスクローリターン、幽遊白書はミドルリスクミドルリターン、ワールドクロスサーガはハイリスクハイリターンといった感じ。

質問:新規タイトルのリリース時期は?
回答:明言はできないが、会社の収益を考えると一刻も早く出したい。コンテンツが出来上がってるか逐一判断している状況。

質問:ワールドクロスサーガが落ちた理由は?
回答:30日継続率は及第点。60日、90日継続率が良くなかった。ソロプレイと対人プレイがあり、対人プレイではガチ勢が集まってしまい、ライトユーザーが楽しめない状況だった。マッチング等を見直したが改善しなかった。ゲームバランスの崩れが理由。

質問:広告事業の収益の割合は?今後は?
回答:ADrouteとTRADING DESKの割合は現時点では1:9。今後は5:5を目標にする。

質問:TRADING DESKは他社もやっている?
回答:運用自体はどこの会社もやってはいる。メディア数はどんどん増加するが運用できる人手が増えないので、代行の需要が高まった。専業でやっている会社は数社あるが、案件を処理しきれていないので、競合ではあるがある意味で協業になっている。

質問:coscreaについて今後の展開は?
回答:ステイトオブマインド社と資本業務提携した。その会社はクラウドソーシングの会社で『nutte(ヌッテ)』を運営している。縫製職人に特化しており、一品もので高単価。まずはBtoBで伸ばしていく。コスプレ衣装=アクセルマークとなるように認知してもらうよう努める。

質問:アクセルマークの強みは?
回答:変化を続けていける所だと思っている。ガラケーかつゲーム経験なしの会社がスマホのゲームを作れるようになった。新事業領域への開企業文化が強み。ゲーム事業については、勝ち組が勝ち続ける訳では無い。ゲームは如何に負けずに、勝つ時に大勝ちできるかという構造を作る。ゲームを作り続けられ、当たった時に大きな収入を生み出すような構造を作る。市場変化に対応するために本数を多く出す必要があるため、協業などの形でどんどんやっていく。広告事業については、広告の対象になるメディアが変化している。臨機応変に対応していく事が生き残るために必要。運用力を活かして、市場の変化に対応していく。and experience事業は、アクセルマークの顔になる可能性がある。広告事業を持っていて、ゲームのノウハウがある事を強みにしていく。既存のユーザーとの結びつきを強固にする。

質問:.yell plusについて
回答:芸能人に限らず、地下アイドルやコスプレイヤーといった人が写真やコメントなどを投稿し、ユーザーは応援したい投稿者に対して「エール」(投げ銭)を送る事ができます。投稿者には「エール」に応じて収入が得られたり、雑誌に載る権利が得られたりします。10分で「1エール」回復、課金する事で「エール」が買える。この課金収入と広告収入がある。

※録音等はしていないので聞き間違いや漏れなども多々ありますのでご了承下さい。

2.3.注目材料

『新事業』

TRADING DESK、coscrea、.yell plusなど着実に出てきてはいるようです。TRADING DESKは顧客の悩みを解決するというシンプルなサービスなので、どのくらいの需要があるかは分かりませんが、利益はしっかり出るのかなと思います。coscreaはコスプレ層に需要があるようなので、認知度が向上すれば利益が出るのかなと思います。また、.yell plusは最近話題の『VALU』に似通った面があり、当たれば一気に収益が上がる可能性を感じます。

『経営者』

赤字が続いているので、どんな受け答えをするのか気になっていましたが、非常に前向きな印象を受けました。想定問答通りに答えているという印象も受けなかったので、新事業に手応えを感じているのでしょうか?
業績の悪い会社では、聞かれたくない質問にモゴモゴしてしまう経営者をよく見ますが、尾下社長についてはそういった印象は受けませんでした。

2.4.お土産

お土産はありませんでした。

3.投資判断は?

3.1.株価水準

株価:1,436円(12/19終値)
EPS:-38.9円、BPS:154.6円、配当:0円
PER:ー倍、PBR:9.29倍、配当利回り:0%
ROE:ー%、ROA:ー%
※EPS等は四季報予想を参照(会社予想非開示のため)

赤字予想のためほとんどの指標がありませんが、仮に純利益が3.1億円になったとするとEPS約72円となりPER約20倍になる水準です。

17/9月期に売上高が約33億円という事を考えると、利益率が10%程度必要になってくるので、黒字転換を見据えても現状では割高なのかなと思います。

3.2.成長性

ゲーム事業は、コツコツ利益が出せるタイトルを出し続け大当たりを狙う戦略なので、一発があれば当然収益は拡大すると思います。

広告事業は、注力しているTRADING DESKの拡大次第ですが、需要はあるとの事なので成長性はあるのではないでしょうか。

and Experience事業は、コア層をターゲットにしている分、安定的な収益は出せるようになったとしても、そこから大きく成長する事はないのかなと思います。ただ、黒字化に向けては貢献しそうな気がします。

3.3.まとめ

以上から考えると、やはり新事業の進捗を見極めてから判断した方が良さそうです。総会の印象だと新事業に手応えを感じているようですが、赤字幅が縮小するだけで赤字は継続する可能性もありますので、しっかり見極めてから保有を考えた方が良いと思います。


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