パーク24(4666)株主総会に行ってきた。

総会おじさんです。

今回はパーク24の第33回定時株主総会に行ってきました。(2018/1/25)

せっかく参加したので総会で得た材料や投資判断についてまとめてみました。

是非ご参考にして下さい。

この活動の目的などはこちら→株主総会で投資の幅を広げよう

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1.パーク24ってどんな会社? 

1.1.事業概要

パーク24は、「快適なクルマ社会の実現」を理念に掲げ、時間貸駐車場『Times(タイムズ)』などを展開している会社です。車を運転する人なら一度は停めた事があるのではないでしょうか?

主な事業は以下の通りです。

<駐車場事業>
時間貸駐車場『タイムズ』の運営、月極駐車場の運営、駐車場管理受託、空いている土地スペースを有効活用したい土地オーナーとクルマをとめたいドライバーをマッチングする駐車場シェアリングサービス『B-Times』の提供を行っています。

パーク24HPより

B-TimesHPより

<モビリティ事業>
レンタカーサービス『タイムズカーレンタル』やカーシェアリングサービス『タイムズカープラス』などを提供しています。

タイムズカーレンタルHPより

タイムズカープラスHPより

<海外事業>
韓国・台湾に加え、17/10月期には英国において駐車場事業を展開している『National Car Parks』や、オーストラリア・ニュージーランド・英国・シンガポール・マレーシアにおいて駐車場事業を展開している『Secure Parking』を取得し、海外7ヶ国で駐車場事業を行っています。


17/10月期決算説明会資料より

1.2.業績推移

売上高については、13/10月期からは毎年7~8%の成長をしており、17/10月期はNational Car Parks』や『Secure Parking』を連結子会社化した事で約20%の成長をしています。

利益については、14/10月期に増税の影響で一度は落ちたものの、15/10月期や16/10月期は売上高の増加に伴い成長しています。17/10月期はM&Aの費用や駐車場事業において一部の収益化が遅れた事により減益となっています。

18/10月期は、売上高2,900億円(前年比24.5%増)、営業利益225億円(前年比9.7%増)、経常利益225億円(前年比10.9%増)、親会社に帰属する当期純利益140億円(前年比4.2%増)を計画しています。

また、経営目標として経常利益10%成長を目指しているとの事です。

パーク24HPより

2.総会について

2.1.総会の内容

報告事項の主な内容は以下の通りです。

17/10月期の業績は、売上高232,956百万円(前年比19.8%増)、営業利益20,505百万円(前年比4.4%減)、経常利益20,281百万円(前年比4.2%減)、親会社に帰属する当期純利益13,439百万円(前年比3.8%減)となった。

将来を見据えた成長基盤確保のため海外展開を進めており、『Secure Parking Pty Ltd』(オーストラリア・ニュージーランド・英国)、『Secure Parking Singapore Pte Ltd』(シンガポール)、『Secure Parking Corporation Sdn. Bhd.』(マレーシア)の株式の80%、『National Car Parks Limited』(英国)の株式の51%を取得し、連結子会社化した。

・連結化により増収となったが、M&A費用や駐車場事業において一部の収益化が遅れた事により減益となった。

対処すべき課題として、新モビリティ社会におけるサービス網の構築、『タイムズ』ブランドの進化、タイムズ駐車場のネットワークの拡大、モビリティ市場の拡大、海外事業の深化と拡大、サービスの高付加価値化、経営資源の最適配分と融合による効率化に取り組む。

詳細は第33回定時株主総会招集ご通知をご覧下さい。

決議事項については全て可決でした。

※録音等はしていないので聞き間違いや漏れなども多々ありますのでご了承下さい。

2.2.総会の質疑応答

質問:海外拠点は英国領が多いが?
回答:Secure Parkingの展開エリアに多かった。その中で取捨選択した結果残った国をM&Aした。あえてそこを選んだ訳では無い。

質問:駐車場料金の誤解問題について
回答:ニュース等で認識している。看板に分かり易く見やすく表記する事が一番と考えている。見にくい等の問い合わせがあった駐車場については対応している。

質問:のれんの中身について
回答:M&Aによるもの。

質問:借入について。
回答:資金調達について社債という選択肢もあるが、当社の資本コストは3.5%程度。銀行金利と比較すると、銀行の方が安いため、今回は銀行から借り入れた。

質問:のれんの償却について
回答:20年償却で進めている。M&Aをした各社の毎年の利益が毎年の償却金額よりも多い事を前提としている。減損処理が無いよう進める。

質問:M&Aにより台数を増やすのはシェアリングエコノミーとしてどうなのか?
回答:少子化、自家用車の減少だけを見るとネガティブだが、首都圏であっても需要に対して1/3程度しか供給が無いという状況もある。需要が2割減ったとしても供給が足りない。10年20年という長い目で見ても供給過多になる事は考えづらい。遠くてもタイムズに停めてもらえるような状況、需要が下がったとしてもタイムズが埋まるような状況を作って行けるようやっていく。自動運転が普及しても駐車場の必要性が無くなる事は現実的では無いと思っている。

質問:株価について
回答:経営陣としても満足していない。業績を上げる事、正確にIRをしていく事が重要だと考えている。着実に業績を上げて行けば、マーケットから適正な判断をしてもらえると思っている。

質問:海外について。将来像やガバナンスは?
回答:足元の利益ではなく将来に向けてのもの。10%以上の利益成長が何期連続でできるかを毎年チャレンジしている。分母が大きくなるにつれて、国内だけでやるよりも海外を含めた方がハードルが下がる。急激に海外の利益が大きくなる事は無いが、国内のサービスは全て海外でもやる事を計画している。将来的には経常利益の30~40%程度を海外事業で生み出すくらいに育てていきたい。現在は基本の部分を固めてる。まずは上場会社のグループ会社として耐えうる会計制度やコンプライアンスの部分に注力している。

質問:社外取締役の役割は?
回答:業務執行を持たない取締役として株主の立場で発言して頂いている。遠慮なく率直に意見を述べて頂くことを重要視している。

質問:竹田監査役はちゃんとできるのか?オリンピックで忙しいのでは?
回答:ご多忙ではあるが、時間を作ってもらい役割を果たして頂いている。

質問:NCPについて。日本政策投資銀行との関係は?
回答:51%が当社、49%が日本政策銀行。業務については当社が主導する。100%当社でやるとなると資金的に過大になるためと、海外M&Aの経験があり助言をもらえることからお願いした。

質問:償還予定の社債の内容は?
回答:4年前に発行した転換社債。

質問:Secure Parkingってどんな会社?資本金4豪ドルという事は360円?
回答:元々オーナー企業。資本金は少ないが、海外では比較的一般的。オーストラリアだけで250億の売り上げがある会社。

質問:NCPの買収の経緯は?
回答:ファンドから買った。ファンドが当時取得した額よりも今回当社に売却金額の方が小さい。しっかり精査した上で買収した。

質問:流動資産より流動負債が多いが?
回答:8月にNCPのM&Aにおいて短期の借入を行ったため、期末時点ではこの状況になった。何らかの形で借り換えをして長期に振り替える予定。

質問:海外の状況把握は?
回答:各国2名ずつ。取締役会は毎月開催している。

質問:海外会社の問題は?
回答:CFOがしっかりして、お金の流れを把握していけば、大きな事態にならないと考えている。CFOに関しては日本から派遣している。コンプライアンス、経理の部分はM&A直後から体制を整え問題が起こらないようやっている。管理面の体制を強化する事に注力している。

質問:タイムズは他社より高い。シェアや回転率が下がっているのでは?
回答:当初は100%だったので、当然シェアは下がっている。シェアは意識していない。駐車場は供給が足りていない。カーシェアリングについてもこれからの事業なのでシェアはあまり意識していない。タイムズの料金が他社のターゲットにされている。値下げ競争には入りたくない。稼働が下がった部分については、料金変更やサービスなどで地道に対応している。

質問:自動運転の開発は?
回答:開発への関与の可能性は低い。

※録音等はしていないので聞き間違いや漏れなども多々ありますのでご了承下さい。

2.3.事業説明会の内容

事業説明会の主な内容は以下の通りです。

全役員の簡単なご挨拶

・駐車場の開発件数は増加したが、1件当たりの台数が少なかった事が減収の要因と認識している。

・カーシェアは増収増益だったが、増益幅が小さかったのは立ち上げの遅れが要因。今期は体制強化し立ち上げをしっかりやっていく。

・当社のビッグデータが他社から見ると興味がある部分。会員・クルマ・駐車場がネットワーク化されている事が当社の強みであり、他者が興味を示している部分。

タイムズペイではクレジットカードの決済業務を行っている。駐車場より先の目的地である店舗等がネットワーク化されていなかったが、それができるようになる。金融的なリスクは無い。店舗側は集客のメリットがある。パーク24側は目的地をネットワーク化する事により新たなサービスを提供できるメリットがある。街の加入店舗すべての駐車場がその街の全てのタイムズ駐車場という形にしたい。

・NCPやSecure Parkingは20年前の日本のような感じ。集客については希薄。ノウハウを展開できれば伸ばせる。

・NCPを足掛かりにヨーロッパ本土にも進出したい。

・18/10月期は、売上高2,900億円(前年比24.5%増)、経常利益225億円(前年比10.9%増)、親会社に帰属する当期純利益140億円(前年比4.2%増)を計画している。

詳細は2017年10月期経営近況報告会プレゼンテーション資料をご覧下さい。

※録音等はしていないので聞き間違いや漏れなども多々ありますのでご了承下さい。

2.4.事業説明会の質疑応答

質問:QR決済の導入は?
回答:考えている。最終的には、免許証とスマホがあればOKという形にしたい。

質問:需要を満たした場合の売上はいくらか?
回答:相当先の話なので数字は持っていない。どうすれば遠くても停めてもらえる駐車場を作れるかがテーマ。ネットワーク化ができてその上でサービスが提供できれば遠くても停めてもらえるようになる。そういう環境になれば供給過多になってもタイムズから埋まっていく。

質問:駐車場は15分単位にならないか?
回答:利用者を考えると小刻みがいいが、売上の最大化を考えると逆。稼働や立地などを勘案して値段を決めている。

質問:長くて質問がよく聞き取れませんでした・・
回答:タイムズペイは今期末までに10,000店を目指したい。B-Timesは最終的には50万台くらいを目指したい。

質問:個人間シェアの競合への対策は?
回答:事故等はパーク24として責任を持って対応する事と全国のネットワークが強み。個人間のカーシェアが伸びていない事を考えるとこれから伸びていくのは考えづらい。状況は把握していく。B-timesについても直接競合になる状況には無い。

質問:車以外に土地の活用は?
回答:試験的に宅配ボックスを設置している。需要があれば全国的に展開する。

質問:3年後の目標値は?
回答:経常利益10%を常にチャレンジしている。正式ではないが、今期計画225億円から単純計算で270億円。

質問:海外の習慣の違いは?
回答:運営については懸念はない。韓国には月極といった習慣がなかった点は苦労した。

質問:金融機能は?損害保険は?
回答:リターンが大きい事は理解しているがその分リスクもある。損保業は考えていない。

質問:電気自動車の充電は?
回答:平成7年当時、共通で使える充電器を作って置いたのがはじまり。現状157台置いているがほとんど利用が無い。需要が高まれば置いていく。現時点では増やす計画は無い。

質問:駐車場の上の空間の活用は?
回答:検討はしている。駐車場として貸してくれる地主はいるが、簡単に撤去できない構造物には抵抗を示す地主が多い。駐車場開発に弊害がある。自社保有については活用している例はいくつかある。

※録音等はしていないので聞き間違いや漏れなども多々ありますのでご了承下さい。

2.5.注目材料

『海外展開』
現在は経理やコンプライアンスといった基本の部分を固めており、大きく伸びるのはまだ先だとの事でした。ただ、国内のノウハウがしっかり展開できれば大きく成長する可能性があり、将来的には経常利益の30~40%程度を海外事業で生み出すことを目指しているとの事でした。

『タイムズペイ』
駐車場より先の目的地である店舗等のネットワーク化のために始め、そのデータを基に新たなサービスが提供できるようになるとの事でした。また、街自体が店舗で街のタイムズ駐車場がその店舗の駐車場という形にして、遠くても停めてもらえるという環境を作る事で、供給過多になったとしてもタイムズが埋まるようになるはずとの事でした。

『駐車場の需要』
都心であっても需要に対しての供給が1/3程度の場所もあり、需要を満たすのはまだまだ先との事でした。また、自動運転がいくら普及しても車は停まっている時間の方が多いことなどから、駐車場の必要性が無くなる事は現実的では無いとの事でした。

2.6.お土産

お土産はタオル3枚と「む...これはうまい!」という名前のクッキーみたいなお菓子でした。まあまあ美味しかったです。

3.投資判断は?

3.1.株価水準

株価:2,767円(1/25終値)
EPS:94.28円、BPS:532.39円、配当:70円
PER:29.35倍、PBR:5.20倍、配当利回り:2.53%
ROE:17.71%、ROA:5.46%
※EPS等は会社予想を参照

PERは約30倍となっており、ある程度の成長が期待されている水準となっています。

利益に対する配当が多い(前期は配当性向75%)のでなかなか将来の予想を立て難いのですが、経常利益10%成長を毎年達成する事とここ数年の状況から配当性向70%が想定される事を前提として5年先の数値を考えてみます。

まず上記の前提で業績が推移した場合、5年後にはEPS約138円、BPS約666円、配当約96円となります。

PERが現水準と同程度の30倍程度で推移した場合、株価4,140円(配当込み株価約4,540円)、PBR6.2倍、利回り2.3%という数字になります。株価は大きく上昇しそうですが、今よりもPBRの面では割高になってしまいます。

PBRが現水準と同程度の5倍程度で推移した場合、株価約3,330円(配当込み株価3,730)、PER約24.1倍、利回り約2.9%という数字になります。配当利回りが今よりやや高水準となりますが、こちらの方が現実的な数字のような気がします。

いずれにせよ、経常利益10%成長を毎年達成できるなら、現在の水準は割安と言っても良さそうです。

3.2.成長性

国内でも需要を満たすのはまだまだ先との話があったように、国内でも売り上げ増加の可能性がある事や、海外はまだ基礎の部分を固めている最中で事業的にはほとんど手を付けていないような話でしたので、海外での売り上げ増加にも期待できる事などから、年10%とは言わないまでも成長性は十分にあるように思います。

また、タイムズペイの取り組みの話で出てきた、街自体が店舗で街のタイムズ駐車場がその店舗の駐車場という形というものが実現できれば、駐車場の稼働率向上や新たなサービスも創出にも繋がりそうなので、この点についても成長の可能性がありそうだなと思います。

3.3.まとめ

・経常利益10%成長が達成できるのであれば現在の水準は割安

・海外事業の成長待ちという訳ではなく、タイムズペイの取り組みにもあるように国内でも成長の余地はある。

・海外事業が順調に行けば大きな成長が見込まれる。

以上から考えると、なかなか魅力があり面白そうな会社だなと私は思いました。

ちなみに3%程度の成長が7年程続けば、PERが20倍水準になったとしても一応プラスにはなるので、大幅増益に期待しつつ、のんびり長期保有してみてもいいのかもしれません。

・他の総会情報はこちら→総会おじさんが行く


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