総会おじさんです。
今回はファンドクリエーショングループの第9回定時株主総会に行ってきました。(2018/2/27)
せっかく参加したので総会で得た材料や投資判断についてまとめてみました。
是非ご参考にして下さい。
この活動の目的などはこちら→株主総会で投資の幅を広げよう
目次
1.ファンドクリエーショングループってどんな会社?
1.1.事業概要
ファンドクリエーショングループは、「ファンドという器を使って、世の中における資金の流れを良くし、わが国経済の活性化に寄与する」を企業理念に掲げ、ファンドの組成・運営や不動産投資などを行っている会社です。
※企業理念はストックウェザーHPより引用
主な事業は以下の通りです。
<アセットマネージメント事業>
ファンドの開発、不動産ファンドの運用、証券ファンドの運用などを行っています。
<インベストメントバンク事業>
自己資金による不動産投資や証券投資、証券仲介業などを行っています。
※説明・画像はファンドクリエーショングループHPより引用
1.2.業績推移
不動産売買によって業績が変わるため、売上高・利益ともにばらつきがあります。
14/11月期以降は営業利益率に関しては10%前後と安定しております。
18/11月期は、売上高3,610百万円(前年比122.9%増)、営業利益350百万円(前年比82.9%増)、経常利益340百万円(前年比93.2%増)、親会社に帰属する当期純利益290百万円(前年比92.4%増)を計画しています。
2.総会について
2.1.総会の内容
報告事項の主な内容は以下の通りです。
・17/11月期の業績は、売上高1,628百万円(前年比51.1%減)、営業利益191百万円(前年比47.9%減)、経常利益175百万円(前年比49.8%減)、親会社に帰属する当期純利益150百万円(前年比53.5%減)となった。
・対処すべき課題として、不動産受託資産残高の拡大と新規ファンドの受託により安定収益を積み上げる、複数の新規事業に積極的に投資するといった事に取り組む。
詳細は第9回定時株主総会招集ご通知をご覧下さい。
決議事項については全て可決でした。
※録音等はしていないので聞き間違いや漏れなども多々ありますのでご了承下さい。
2.2.総会の質疑応答
質問:減収減益の理由は?
回答:売上高は不動産売買に依存する。大型の売却が無かったので減収となった。減益になった事は遺憾だと考えている。収益確保が難しかった。事業基盤の再構築をしているので今期は以前の状況に戻れるよう努力する。
質問:安定収益への考え方は?
回答:ファンド運用や受託資産などによる定期的な収入が基盤となる。ファンドの運用資産を増やす、不動産受託残高を増やす事で安定収益を目指す。
質問:空き家市場について
回答:インバウンド向けのビジネスに注力してきている。オリンピック後も伸びていくと考えられている。AJ社に出資。これを基盤にインバウンド需要を取り込んでいきたい。リノベーションした施設をファンド化していくことにも取り組んでいく。
質問:10年間の総括
回答:リーマンショック前は右肩上がりだった。リーマンショックで自己資金の減少やファンド資金の流出が起こった。現在は不動産業界は好調だが、こういう時こそ慎重にやるべきだと思っている。マーケットの変動の可能性を踏まえて投資をするなら、収益が確保できる物件を慎重に選ぶべき。リスクコントロールしながら収益を確保できる体制を作っていきたい。
質問:シェアハウスについて
回答:取り扱う予定はない。
※録音等はしていないので聞き間違いや漏れなども多々ありますのでご了承下さい。
2.3.事業説明会の内容
事業説明会の主な内容は以下の通りです。
・太陽光発電ファンド事業は、累計9案件、58.4億円、約15.1MWの太陽光発電設備のファンド化を達成。投資家の税効果メリットが得られるよう新たなファンド・スキームを開発・組成し提供する。税金対策のニーズがある。
・太陽光発電に関するノウハウを活かし、発電設備の開発・仲介といった関連事業へも展開。
・カリフォルニアにバリューアップ案件として、リノベーション物件に投資。
・AJ社と提携しインバウンドビジネスへ参入。
・AJ社にIPOの意向があり支援等を行っていく。
・ブロックチェーン等の技術革新やインバウンド需要の拡大を新たな投資機会としてファンドの組成をしていく。
・18/11月期の業績は、売上高3,610百万円(前年比122.9%増)、営業利益350百万円(前年比82.9%増)、経常利益340百万円(前年比93.2%増)、親会社に帰属する当期純利益290百万円(前年比92.4%増)を計画している。
詳細は平成29年11月期 決算説明会資料をご覧下さい。
※録音等はしていないので聞き間違いや漏れなども多々ありますのでご了承下さい。
2.4.事業説明会の質疑応答
質問:証券会社との違いや特色は?
回答:証券会社のファンドは規模を求める。当社は数億~10数億といった規模。投資家にとって魅力の高いものを提供している。証券会社ではできない規模の小さいものができる。税のメリットが得られる特殊なものが提供できる。証券会社の商品と並んでも買ってもらえる商品開発に努める事が差別化につながる。
質問:築22年以上の住宅を国内のアセットで提供できるか?
回答:国内は、古い家屋になると、大改築が必要な場合がほとんど。その場合税法上ではほとんど新築として判断される。米国では築60~70年でもあまり傷んでいない。リフォーム程度で新たな物件に仕上がる。
質問:中長期的な成長イメージは?
回答:ファンドを中核にしたビジネスモデルは継続していく。国内外問わずいい物件を探す。市場動向に左右されない多様性を求めいく。分散しながら、安定的かつ拡大できる会社を目指す。
※録音等はしていないので聞き間違いや漏れなども多々ありますのでご了承下さい。
2.5.注目材料
『ファンドの特色』
証券会社ができないような規模が小さいファンドを提供できる事が特色との事でした。
2.6.お土産
お土産はQUOカード500円分でした。
3.投資判断は?
3.1.株価水準
株価:133円(2/27終値)
EPS:7.74円、BPS:64.04円、配当:1円
PER:17.18倍、PBR:2.07倍、配当利回り:0.75%
ROE:12.09%、ROA:8.36%
※EPS等は会社予想を参照
指標数値を見る限り、株価水準は割高では無いように思います。ただ、業績の不安定さを考えると何とも言えない水準です。
3.2.成長性
ファンド自体の人気はあるようなので、ファンドの数が増えれば自ずと業績も上がると思われます。
3.3.まとめ
特に目新しい事をしている訳ではないので、私としては投資対象になりませんでした。
現在は不動産売買の状況に依存しているとの事でしたが、ファンドの運用残高を積み上げていけば将来的にはその影響も軽微になると思われます。安定収益が確保できるようになれば配当増額などにより市場からの評価も上がっていく可能性はあるのかなと思います。長期で保有していれば、いつの間にか儲かっているなんて事もあるかも知れませんね。
・他の総会情報はこちら→総会おじさんが行く