GMOインターネット(9449)株主総会に行ってきた。

総会おじさんです。

今回はGMOインターネットの2017年12月期定時株主総会に行ってきました。(2018/3/21)

せっかく参加したので総会で得た材料や投資判断についてまとめてみました。

是非ご参考にして下さい。

この活動の目的などはこちら→株主総会で投資の幅を広げよう

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1.GMOインターネットってどんな会社? 

1.1.事業概要

GMOインターネットは、「すべての人にインターネット」というブランドを掲げ、インターネット事業を展開している会社です。GMOという名が付く会社やサービスがたくさんあるので、知らない人はいないでしょう。

主な事業は以下の通りです。

<インターネットインフラ事業>
お名前.comなどのドメイン事業、ASPカートサービスやminneなどのEC事業、GMOペイメントゲートウェイの決済事業などを行っています。

<インターネット広告・メディア事業>
広告代理やアドプラットフォームの提供といったインターネット広告事業や自社メディアの運営を行っています。

<インターネット金融事業>
GMOクリック証券などの金融事業を行っています。

GMOインターネットHPより抜粋

1.2.業績推移

07/12月期に大幅赤字を出して以降は、10年連続増収増益を達成しています。

成長率に関しても、売上高・営業利益ともに平均10%以上を実現しています。すごいですね。

18/12月期の業績は非開示だそうですが、参考までに四季報予想だと、売上高165,000百万円(前年比7.0%増)、営業利益20,000百万円(前年比13.4%増)、経常利益20,000百万円(前年比15.5%増)、親会社に帰属する当期純利益9,500百万円(前年比18.3%増)となっています。

今期も期待されているようですね。

2.総会について

2.1.総会の内容

報告事項の主な内容は以下の通りです。

・17/12月期の業績は、売上高154,256百万円(前年比14.2%増)、営業利益17,642百万円(前年比3.7%増)、経常利益17,315百万円(前年比3.8%増)、親会社に帰属する当期純利益8,030百万円(前年比11.0%増)となった。

・総還元性向50%で、配当が33%、自社株買いが17%を継続する。

・18/12月期の業績は非開示とする。

・決済事業やアクセス事業が大きく伸びた。広告メディア事業は減収減益となった。FX取引高は6年連続No.1だったが相場の影響により減収減益となった。

・ビットコインはこの1年で時価総額10倍、ウォレットユーザーは2倍になった。仮想通貨は破壊的イノベーション、インターネットと似たような発展をすると考えている

・まずはマイニング事業に注力し、仮想通貨で世界No.1を目指す。

決議事項に株主提案の議案があり、提案者(オアシスという投資会社)から説明と会社の意見の説明がありました。主な内容は以下の通りです。

<提案側>
・7.22%を保有している。GMOの事業を高く評価しているが、企業価値を毀損するガバナンス上の問題がある。

・保有子会社の価値に対し、GMOの株式は低い価値となっている。ガバナンス上の問題があるからだ。

・過去に株主に魅力的であるはずだった買収提案に対し、熊谷氏の一存で拒否した。

・有価証券にも記載の通り、熊谷氏の個人所有の法人に対し趣味の費用を業務委託名目で計上している。見て見ぬ振りの経営陣にも問題がある。

・ガバナンス改革、継続的な企業価値向上のため、提案した。

<会社側>
・敵対している訳ではない。勘違いや事実誤認があるが、詳細は後日Webサイトに掲載する。

・オアシスは持続的な成長が目的で提案したが、当社は10年連続増収増益を実現している。全上場企業の上位1%。

・既に持続的に成長できているので、経営体制を変えるべきではない。

・監督機能の実効性が無いとの指摘だが、新規事業は確かにトップダウンだが、通常の業務はボトムアップで行っている。仕組みがある。

・教科書では執行と監督は別が望ましいと書いているが、実行と監理が分かれていればスピードが落ちる。教科書のやり方が全ての会社に当てはまる訳では無い。

・また、教科書以上に透明性が高い報酬システムで運営している。報酬を決めたい人、文句を言いたい人が報酬を決める。自分は参加しないし、文句を言った事は無い。

・指名委員会設置会社は73社。連続増収ランクトップ30に入っている会社はゼロ。むしろ設置しない方がいい。

・買収防衛策は経営陣の保身ではない。当社は日本のインターネットの裏方。買収すべてを否定する訳では無いが、企業価値を毀損する買収は否定しなくてはいけない。

詳細は2017年12月期定時株主総 招集ご通知をご覧下さい。

決議事項については会社提案は全て可決、株主提案は全て否決でした。

最後に役員全員の挨拶がありました。

ちょっと残念だったのは、株主提案の決議の際、「事前の議決権行使により既に1/3を超える反対がされているので、2/3の以上の賛成を得られない状況なので否決されますのでご了承下さい」という感じで進行してしまったので、会場内の一般投資家の賛成割合が分からず仕舞いでした。

どのくらいの拍手があるのか興味があったので、本当に残念です・・

※録音等はしていないので聞き間違いや漏れなども多々ありますのでご了承下さい。

2.2.総会の質疑応答

質問:GMOクリックが使いにくい
回答:担当者に伝える。金融はインフラの次の本業。必ずNo.1になる。

質問:仮想通貨について
回答:技術面についてはコミュニティがあり貢献したい。仮想通貨は金(資産)か通貨かは歴史のみぞ知るもので分からないが、金である事は確信している。マイニング、交換、決済の3つの事業に分けられる。マイニングや交換は金で成り立つ。決済は通貨で成り立つ。金である事は間違いないので、まずはマイニングや交換に注力している。可能性を感じている。

質問:サービス停止まで1ヶ月、移行まで1ヶ月、猶予が無いがどのように考えているのか?(何のサービスかは聞き取れませんでした・・)
回答:連携が悪く、不便をかけた。改善していきたい。

質問:ペパボの漏洩について
回答:不正アクセスにより漏洩があった。万全の体制を敷いていたが、予期せぬ状況で発生した。セキュリティ面なので具体的な説明はできないが、再発防止に努める。

質問:モバイルエンターテイメントについて
回答:継続して研究し続けて、当たれば一発逆転できる。いくつか芽が出始めている。過去の投資は何倍にもして株主に返したいという思いはある。

質問:ワイン事業など反対する人はいないのか?
回答:当初はプライベートカンパニー。接待や社食といった福利厚生でワインを出していた。自分の会社から卸せば安いが監査法人から指摘された。GMOの連結会社にしてグループ内取引という形になるようにした。自己所有の航空機も、ビジネスでメリットがあれば利用する。公明正大に説明できるので計上した。公私混同ではない。(役員)取引の妥当性を取締役会で決定している。(役員)熊谷はワンマンではないし、意見を言う取締役が多いと感じている。

質問:コングロマリットディスカウントについて
回答:解消したいと思っている。長期的には解消されるはず。ただの持株会社であればイコールになるが、事業持株会社なのでイコールにならない。将来は純粋な持株会社への移行も考えている。

質問:フィナンシャルの役員にならないのは?
回答:金融業は規制が厳しい。入るとスピードが削がれる可能性があるので入らない。

質問:くまポンについて
回答:割引をして集客するやり方は有効である。クーポンは無くならない。わずかではあるが利益は出ている。リピート率が高い。

質問:利益と連動で報酬総額を決めてはどうか?
回答:利益など数多くの項目をポイント制にして報酬が決まる。少数株主の利害に反する制度ではない。株式のインセンティブもやる可能性はある。過去に赤字を出した時に株を発行しているので、今は自社株買いをして消却して公約を果たしたのち、ストックインセンティブを再開したい。

質問:自己資本比率が低いが?
回答:金融事業をやっているので、預かり金は負債になる。そのため低い。

質問者がいちいち社長にメッセージを送るので、質問が長い&何が質問か分からない事が多くありました。ファンが多いんでしょうね。私も質問したかったのですが残念です。

※録音等はしていないので聞き間違いや漏れなども多々ありますのでご了承下さい。

2.3.事業説明会の内容

事業説明会の開催はありませんでした。

2.4.事業説明会の質疑応答

事業説明会の開催はありませんでした。

2.5.注目材料

『経営者』
雰囲気からワンマン感が漂っていました。
創業社長会社(例えば、ソフトバンクの孫社長、サイバーエージェントの藤田社長など)の総会に10回以上行っていますが、どの社長よりもワンマンの印象を受けました。

『仮想通貨』
マイニング事業や交換事業に注力しており、仮想通貨でNo.1を目指すとの事でした。

『コングロマリットディスカウント』
解消したいと思っており、長期的には解消されるはずとの事でした。また、将来的には完全持株会社への移行も考えているとの事でした。

『株主提案の議案』
全て否決でした。
会場の人はどのくらい支持しているのか気になっていたのですが、採決の際は「事前の議決権行使により既に1/3を超える反対がされているので、2/3の以上の賛成を得られない状況なので否決されますのでご了承下さい」という感じで進行してしまったので、拍手での意思表示がありませんでした。
聞く耳を持っていないのかも知れません・・

2.6.お土産

お土産は小さいバッグ・ペン・ビットコイン型のチョコレート・ビットコイン1,000円相当でした。

ビットコインを受け取るには口座開設が必要(ちょっと面倒)ですが、試みとしてはとても面白いと感じました。

チョコレートは子供に取られちゃいました・・笑

3.投資判断は?

3.1.株価水準

株価:2,195円(3/20終値)
EPS:82.5円、BPS:370.69円、配当:23円
PER:26.61倍、PBR:5.92倍、配当利回り:1.05%
ROE:22.26%、ROA:1.32%
※EPS等は会社予想を参照

指標で見れば高くも無く安くも無くといった所でしょうか。

ただ、コングロマリットディスカウントの状態にあるので価値的には割安です。ですが、コングロマリットディスカウントの状態にあること自体が問題でもあります。

コングロマリットディスカウントとは・・数多くの子会社を有し事業を多角化している企業において、市場からの評価が低下し、実際の価値よりも株価が下落している状況のこと。コングロマリットとは多角化事業を営む大企業のこと。コングロマリット自体はリスクに対して強いメリットがあるが、シナジー効果が生まれず経営資源が分散し個々の事業では競争力が低下するというデメリットがある。また、十分な情報開示やコーポレートガバナンスを実践することが難しくなり、証券アナリストの評価が低くなる。よって市場からの評価も低くなる。

3.2.成長性

インターネット、仮想通貨。これからの時代に欠かせない事業を展開している以上、十分に成長性があると思います。

特に仮想通貨への可能性を感じ注力しているようなので、仮想通貨の発展次第ではありますが、さらなる成長の可能性を秘めていると思います。

また、ワンマン会社の印象を強く受けましたので、意思決定のスピードは相当速そうですので、時代の流れにいち早く乗れそうです。

3.3.まとめ

・株価はガバナンスの問題からディスカウント状態にあるので、ある意味割安。

・インターネットは現在はインフラとなっており無くてはならないし、仮想通貨も将来的にはインフラになる可能性もあり、事業として注力している事から成長性は高そう。

・ワンマン経営の印象を受けたので、意思決定の速さに期待できるので時代の流れにしっかり乗っていけそう。

投資対象として検討してみる価値は十分にあると思います。ディスカウント状態にあるならむしろ今すぐ買いでしょうか?(笑)

・他の総会情報はこちら→総会おじさんが行く


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